30数年越しの、おけら参り・その1
今年の正月、というか年末年始は珍しく休みが取れたので、予てからの念願であった「おけら参り」に行くことが出来た。
思えば30数年前、家族といくはずであった「おけら参り」に、当日、ただ一人熱を出し、留守番するはめになって以来の事である。
事前に調べたら「おけら参り」は19:30から行われているので、百万遍の実家を17:00にでた。 出町から京阪に乗り、「ぎおんしじょう」で降り、地上にでると、目の前が南座だ。
遠い昔、南座の対面にある、蕎麦屋さんで、祖父と何度か「にしんそば」を食べた事を思い出した。 にしんを甘めに煮たものがド~ンとのっかった「にしんそば」、京都以外ではあまり聞かないが、ご当地メニューなのだろうか?
「おけら参り」までは、まだ少し時間があったので、この前日に靴の紐というか帯が切れた奥さんの靴を買いに京極へ向かった。
四条河原町を北に上がり、蛸薬師通から西に入ると、この辺りは昔、服屋さんや靴屋さんが沢山あった。 映画で見るような、戦後のヤミ市の雰囲気があり面白かったのだが、今は道路もきれいな舗装がされて、随分変わってしまった。
そんな中でも、昔のままの店構えで有名なのが、焼き芋屋さんだ。 店構えというよりは、失礼ながら、掘っ立て小屋といった感じの店だが、いつも大人気で行列ができている。 私も何度か買った覚えがあるが、大きなお芋で、甘くてとても美味しい。 その分お値段も結構なものだったと記憶する。
三軒ほど靴屋さんをみて、奥さんのブーツを買った後は、せっかくここまで来たのだからと、錦市場へ向かった。
買い物が目的ではなく、錦には、ここ十数年、年賀状のやり取りだけだった友人の店があるのだ。 新京極から西へどんどん入っていくと塩乾物の「木源」がある、それが彼のお店だ。 30日だったか31日の新聞に、錦市場としての取材を受けた彼のコメントが、店名と名前で付で掲載されていたので驚いた。 店の片づけが忙しそうだったので、ほんの二、三言、言葉を交わしただけだが元気そうな友と、その変わらぬ笑顔に、来てよかったと思った。
その後再び新京極へ戻った。 そして新京極へ来たとあれば、甘党の私としては、あそこへ行かねばならぬ。
それは新京極を四条通りから少し北に上がった東側にある「ロンドン焼」のお店だ。 物心ついた頃からすでに在ったこのお店、いったい創業何年なんだろう。 この日まで、この店の屋号を「ロンドン焼」だとばかり思っていたが、アーケドに吊るされた看板には「ロンドンヤ」とあった、知らなかった!
このお菓子は、実家全員が大好きで、新京極へ出かけた者が、買って帰ってきて、お茶にするのだ。
在るのか無いのか分らない位、きれいなガラス越しに、「ロンドン焼」製造機が、「ロンドン焼」をどんどん作っていく様は、見ていて飽きない。 子供の頃は、ガラスの真直によって長々と見ていたものだ。
店舗の8割を占める機械と、1割のショウケース、お客は残り1割りの細い細いスペースで買い物をするところがナイス。
この日は、あとに「おけら参り」があるので、20個しか買わなかったが、そのまま家に帰るなら50個は買っていたな。
さて、「ロンドン焼」も買った事だし、そろそろ「おけら参り」に行くか~。
つづく
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